

テーマの設定理由
〈テーマに関する子どもの興味関心など〉
・毎日楽しんでいる水遊びの中で、透明な水に色を付け、色の変化を楽しんだり、水の流れを発見している子どもたち。様々な素材や環境を工夫し、暑い季節を心地よく過ごしつつ、遊びの広がりを楽しむ。
活動スケジュール
活動内容/日付 | 時間 | 年齢/人数 | |
---|---|---|---|
① | 色水で遊ぶ | 6月/午前中 | 2歳児/16名 |
② | 色の混ざりを楽しむ | 7月/午前中 | 2歳児/16名 |
③ | 色水以外の素材で色の混ざりを楽しむ | 8月/午前中 | 2歳児/16名 |
④ | 思い切り塗って色の変化を楽しむ | 9月/午前中 | 2歳児/16名 |


色・水
①色水で遊ぶ~透明な水に色を付けてみよう~
活動のために準備した素材や道具、環境の設定
- 赤、青、黄色、緑の食紅を用意する。
- 水遊び用のタライは水色なため、透明なカップも用意する。
活動の内容
- 透明な水に食紅を入れて色をつけ、色の変化を楽しむ。
- 水色のタライに色水を入れることでの色の変化に気が付き、“色の変化”に興味、関心を持つ。→水色のタライと、透明のカップとでの色水の色の違いや変化を楽しむ
活動中の子どもの姿・声、子ども同士や保育者との関り
6月になり水遊びが始まった。子どもたちも冷たい水の感触を毎日楽しんでいる。
慣れてきたところで食紅で色水を作る。青いタライに黄色い食紅を入れると「緑じゃん」と子どもたちが怒る。大人「透明なカップに入れてごらん。色が変わるよ」と話すと透明なカップに入れ、不思議そうにする子どもたちがいた。
タライに赤い色水を作る。タライが青いので紫色になる。
子「紫の色水が(透明のカップに入れると)赤色になった。」子「なんか魔法みたいだね」と子どもたちも興味津々。色水を並べてジュースやさんごっこが始まった。子「何ジュースにしますか?」 大人「いちごジュースでお願いします」
子「はい。どーぞ」
子どもたちの姿
振り返り
- 水色のタライに色水を入れることで、色が変化することに子どもたち自身が気が付き、興味・関心を持っていた。
- 透明なカップを用意したことで、水が光を通してきれいに見える事に気が付いていた。
- 透明なカップに様々な色水を入れる事で、“ジュース屋さんごっこ”に発展した。



色・水
②色の変化を楽しむ
〈活動のために準備した素材や道具、環境の設定〉
- 中身の色が分かるよう、透明のポンプを用意する(赤・緑・黄色・青)
- 子どもたちが自分自身で色を混ぜて遊べるようにポンプで色ごとに分けて置くようにする
準備するもの ・透明容器のポンプ ・透明なカップ ・並べるテーブルや台
活動の内容
毎日の水遊びの中で、タライの中の色水が混ざり、その変化に気が付いて興味を持っていた子どもたち。 ポンプに食紅で色を付けた色水を一色ずつ入れ、自分たちで自由に好きな色水を混ぜていくことで、色の混ざりや変化を楽しむ。
活動中の子どもの姿・声、子ども同士や保育者との関り
「赤と黄色を混ぜたらオレンジになったよ!」
「全部混ぜたら茶色になった」と、色を混ぜると他の色になることを自分達で発見していく。
「こっちの方がオレンジだね」と割合で色の濃さが違うことに気がつく子もいた。
「次終わったら赤色貸して」と子どもたちも順番に色水を交換し合っていろいろな色を混ぜて楽しめていた。
活動の様子が分かる写真
振り返り
- 色が混ざりあっていく面白さを知り、興味や関心を持ち取り組むことができた。
- 同じ色を混ぜても友だちと同じにならないこと、色の薄さや違いに自分たちで気が付き、楽しめていた。
- 友だち同士、順番に譲り合いポンプを使って使用することができた。



色・水
③色水以外の素材で、色の変化を楽しむ
活動のために準備した素材や道具、環境の設定
- 色水で色の混ざりが楽しくなってきたので、絵の具を使って色の混ざり、変化を楽しんでみる。
- 手に絵の具が付くことを嫌がる子は、筆などの画材を使って楽しめるように筆を用意する。
- 原色を用意し、徐々に混ざっていく様を楽しみ、気付いていく。
準備するもの
・筆 ・タンポ ・トイレットペーパーの芯 ・絵の具 ・クレヨン ・模造紙 ・画用紙・絵の具を入れるパレット
活動の内容
食紅で作った色水遊びを十分に楽しんだので、別の素材でも色の混ざりや変化を楽しんでみる。(絵の具を使って色の混ざり、変化を楽しんでみる。)活動中の子どもの姿・声、子ども同士や保育者との関り
- 最初は原色だった絵具を筆や素手で混ぜていく。
「こっちも緑になった」「オレンジになった」と色の変化を楽しむ。 - クレヨンで絵を描いた上を絵の具で塗り、はじく事を楽しんだ。
活動の様子が分かる写真
振り返り
- 赤と黄色が混ざったところが違う色になっていることに気が付く。
- 色を混ぜていくなかで「青い色がなくなった」と混ざってしまった色が戻らないことに気がついている。
- ダイナミックに色を塗る楽しさや花火が出来上がっていく楽しさを感じることができた。




色・水
④思いきり塗って、色の変化を楽しむ
活動のために準備した素材や道具、環境の設定
- 10月のファミリースポーツまつりで使う『電車』を絵の具で塗って作っていく。交流会の日に行うことで、保護者と一緒に楽しむ。
- ブルーシートで覆い、自由に絵の具を使えるように準備する。
準備するもの
・筆などの画材 ・段ボール ・絵の具
活動の内容
子どもたちが大好きな絵の具を思いっきり混ぜて、塗って楽しむ。
活動中の子どもの姿・声、子ども同士や保育者との関り
子どもたちが大好きな絵具を思いっきり混ぜて、塗って楽しんでほしい。という思いから普段は限られてしまうスペースをブルーシートで覆い、自由に絵具を使えるように準備し、保護者も参加する交流会で電車を作る。普段は大人が絵具を子どもたちに提供するが、この日は自分たちで好きなだけお皿に出して好きな画材を使って段ボールを塗っていく。
手形や足形、きれいな縞縞模様、電車の柄など思い思いの電車が出来上がっていった。
色水や絵の具を何度も経験していくうちに、手が汚れるのが嫌だった子も、興味や楽しい雰囲気に背中を押され絵の具を手に付けてダイナミックに絵を描いていく姿に変わっていった。
活動の様子が分かる写真
振り返り
- 夏の活動を通して、色が混ざりあう楽しさを感じ、自由に絵具で楽しむことができた。
- 絵の具が手に触れることが嫌だった子も、興味から活動に参加することが出来るようになった姿も見られた。
- 保護者とともに活動を実施することで、子どもたちの今の興味や成長過程を共有出来たことで、成長を一緒に感じることが出来る時間となった。

